開催日 令和5年9月4日(月)
場 所 アイリス愛知
参加人数 21人

 「令和5年度 道路標識・標示等に関する意見交換会」が、9月4日(月) 名古屋市内で開催されました。
 この会議は、より見やすくわかりやすい道路標識の整備を目的として、国土交通省中部地方整備局と当協会中部支部が意見交換を行う場として、平成8年からスタートし、本年で27年目を迎えました。回数を重ねるごとに充実した内容になってきております。新型コロナウイルス感染対策の影響で昨年一昨年はWEB開催でコロナ1年目は中止でしたので、4年ぶりに対面での開催となりました。
 
 本年の道路標識・標示等に関する意見交換会には、国土交通省中部地方整備局道路部より道路情報管理官 藤山一夫様、 交通対策課長 加藤正臣様をはじめ幹部の方々4名の皆様にご出席をいただきました。
 公務ご多用の所、この意見交換会にお時間を作っていただきましたことに、あらためて感謝申し上げます。
 全標協側からは、支部役員と愛知県協会の防護柵担当者が参加しました。
 
 開会にあたり 全国道路標識・標示業協会 中部支部 前山達彦支部長の挨拶に続き、国土交通省 中部地方整備局道路部 道路情報管理官 藤山一夫様よりご挨拶をいただき意見交換会に入りました。





◇ 事業概要等について
 全標協中部支部より、「令和4年度の活動報告及び令和5年度の事業計画」の説明をしました。
 続いて、中部地方整備局より「交通安全事業に関する最近の話題」の説明をいただきました。
 はじめに、道路の交通安全対策として、千葉県八街市における交通事故の概要、通学路合同点検および対策の取組状況、路側帯のカラー舗装化について説明され、生活道路対策としてのゾーン30プラス設定の流れ、整備計画事例、自転車通行空間の整備、ナショナルサイクルルート指定について説明された。
 次に、自動運転について、自動運転の意義、技術の現状と目標、これまでの取組や実現に向けた取組について説明され、最後に大型車両の通行適性化、違法な特殊車両の取り締まりや、特殊車両通行確認制度について説明されました。

◇ プレゼンテーションについて
 意見交換会では、毎年全標協より道路標識や交通安全施設に関わる新技術などの提案をさせていただいています。
 この様な提案や協会側からの各種の標識・標示等に関わる現場の情報については中部地方整備局から毎年ご質問やご意見をいただき、活発な意見交換の場となっています。
 本年は、下記のプレゼンテーションについて意見交換をいたしました。
  1 歩行者安全対策における防護柵のあり方について
    〜車両用防護柵の整備促進〜
  2 岐阜県内における高耐久性区画線の試験施工について
  3 自動運転時代に向けた区画線の役割と静岡県協会の取組み
  4 路面標示施工技能士制度、登録標識・路面標示基幹技能者制度、
    道路標識点検診断士制度について
 
 この意見交換会も回を重ねるごとにより専門的かつ活発な質問、報告が具体的に行われるようになりました。
  まず、愛知県協会より道路構造の手引きの改訂と事故等の発生状況から車両用防護柵が整備促進され、愛知県内で設置された車止め(ボラード)事例を紹介し、県内56自治体を対象とした交通安全施設整備に関するアンケート調査結果を報告した。次に、岐阜県内における高耐久性区画線の試験施工について施工実績と性能について説明し、静岡県協会からは、自動運転に向けた区画線の役割とロードビューアーによる区画線剥離率調査の取り組みについて説明をした。そして、協会として協力・実施している資格制度として、路面標示施工技能士、登録標識・路面標示基幹技能者、道路標識点検診断士制度について説明をしました。
 
◇ 中部地方整備局から
  中部支部内それぞれの県協会の発表を聞いて、道路行政に対してまだまだ路面標示等の交通安全の課題が山積みで、取り組むべきことが多くあると感じました。国土交通省といたしましても、業界全体で意見交換をやっていくべきだと痛感しました。課題の整理、効率化やコスト削減の取り組みを、限られた予算の中でどのようにやっていくのか、さらには業界の魅力を高めて若手の就労者を獲得していくことも共通課題だと思いますので、官民で連携しながらやっていきたいと思います。とのお言葉をいただきました。
 
◇ 最後に
 今回の意見交換会は、生活道路の安全対策をテーマに、愛知県内における防護柵整備例をはじめ、静岡県における自動運転時代に向けた区画線の役割や岐阜県内での高耐久性区画線の性能確認等を紹介し、区画線が安全運転支援システムの機能に必要であることなど、今後の対策に繋がる案や活発な意見交換ができ、多くの成果を得ることができました。
 中部地方整備局のご協力に深く感謝申し上げます。今後も継続して道路標識・標示等に関する意見交換会を開催し、交通事故の抑止や交通安全施設の整備並びに防災対策にも貢献して参りたいと存じます。
 




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社団法人 全国道理標識・標示業協会中部支部