◇ 事業概要等について
 全標協中部支部より、「平成30年度の活動報告及び令和元年度の事業計画」の説明をしました。
 続いて、中部地方整備局より「交通安全事業に関する最近の話題について」の説明を頂きました。
 はじめに、未就学児の交通安全緊急対策について、概要と未就学児を中心に子供が日常的に集団で移動する経路の安全確保、緊急安全対策の流れ、実施規模について説明をされ、自転車に関する道路構造令の改正、太平洋岸自転車道について、自転車道の構想と推進方法、統一ロゴについて説明されました。
 次に、道路標識における英語表記規定の概要、重要物流道路による物流生産性の向上、新たな広域道路交通計画の策定、検討体制や供用中区間の指定について説明され、最後に国際海上コンテナ車の特殊車両許可不要区間について、制度の運用と効果について説明されました。

◇ プレゼンテーションについて
 意見交換会では、毎年全標協より道路標識や交通安全施設に関わる新技術などの提案をさせていただいています。
 この様な提案や協会側からの各種の標識・標示等に関わる現場の情報については中部地方整備局から毎年ご質問やご意見をいただき、活発な意見交換の場となっています。
 本年は「生活道路の安全対策」と「交通安全対策」をテーマに、「資格制度について」、下記の話題について意見交換を致しました。
 
 1 カラー標示による安全対策
  〜高齢運転者の安全対策における路面標示の役割〜
 2 歩行者の安全対策について
 3 自転車通行空間の整備
 4 標識の機能について〜岐阜県での取組と考察〜
 5 路面標示施工技能士制度、登録標識・路面標示基幹技能者制度
   道路標識点検診断士制度について
 
 この意見交換会も回を重ねるごとにより専門的かつ活発な質問、報告が具体的に行われるようになりました。
 まず、愛知県協会より高齢運転者による交通事故割合が増加傾向にある中、カラー標示による効果的な安全対策のご提案について、愛知県内で行ったカラー塗装による交差点対策を説明し、次に、三重県協会による歩行者の安全対策として、生活道路用防護柵、車両用防護柵、高強度セイフティパイプの設置イメージを紹介し、車止めの強度検証や施工事例について説明しました。そして、静岡県内の自転車通行空間の整備について、各主要都市の整備状況と設置例を紹介し、駿府城公園北側交差点における自転車走行環境改善社会実験及び整備について説明し、次に、岐阜県内における標識の機能と現状の課題について説明し、1995年から標識板裏面に設置年度識別シールを貼り、誰でも設置年度が判断できるようにした貼付例と標識表面劣化の判定区分の提案について説明した。
 そして、協会として協力・実施している資格制度として、路面標示施工技能士、登録標識・路面標示基幹技能者、道路標識点検診断士制度について説明をしました。
 

◇ 中部地方整備局から
 中部支部内それぞれの県協会の発表につきましては、理路整然と、色々データを取りながら、効果的な取組みをされていることに目から鱗が落ちる、そんな思いで聞かせていただきました。
 国土交通省といたしましても、こういった取組みを是非とも参考にさせていただきたいのと同時に、これを支部内に納めるのではなく全国レベルで、こういった取組みを行っていると胸を張って発表されたら、よりいいのではないかと思います。とのお言葉をいただきました。
  
◇ 最後に
 今回の意見交換会は、生活道路の安全対策をテーマに、各地域における対策の事例を数多く紹介しました。そして、三重県では未就学児が日常的に集団で移動する経路を含めた歩行者の安全対策として、様々な防護柵設置事例を紹介し、岐阜県内での標識点検マニュアル改訂に伴い提出した課題例の紹介など、今後の対策に繋がる案や活発な意見交換ができ、多くの成果を得ることができました。
 中部地方整備局のご協力に深く感謝申し上げます。今後も継続して道路標識・標示等に関する意見交換会を開催し、交通事故の抑止や交通安全施設の整備並びに防災対策に貢献して参りたいと存じます。




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社団法人 全国道理標識・標示業協会中部支部